カブトムシをせっかく捕まえたのなら飼ってみよう(産卵~孵化編)


こんにちは!
前回の記事では、カブトムシ(成虫)を飼育する方法を解説しました。
今回は、もし飼育したカブトムシがオスとメスのペアで、なおかつそのペアが交尾をして
メスが産卵している場合(その可能性はかなり高い)の飼育方法を解説します。
動物でも昆虫でも、せっかく卵を産んでくれたのなら、
ちゃんと育てて成虫にしてあげたいですよね。
カブトムシは交尾や産卵を終えるとその寿命も終えるので、野生下では残された新しい命は
自分の力だけで成虫になるしか道はなく、幼虫にとって厳しく孤独な半生となります。
人間の管理下で孵化から羽化までお世話する事は、人間側からすれば
そこまで大変な作業ではありませんし、幼虫にとっても外敵に掘り起こされて
食べられてしまうリスクが減る分、自然界よりもかなり楽な環境で半生を送れて
さぞ幸せな事だろうと私は勝手に思います。笑
そんな幸せなカブトムシを量産してしまいましょう!
今回は、産卵~孵化までの成長の流れと、そのときに人間がやるお世話の方法を解説します。
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産卵のとき

交尾を終えたメスは一週間ほど経つとマットに潜り、産卵を始めます。
産卵が始まったら、オスは別の容器に移しましょう。
産卵の時に人間がやる事といえば、これくらい。
7月下旬~8月下旬頃にメスがマットに潜って2、3日出て来ない場合は、産卵の証拠です。
姿が見えないからと言って土を掘り起こしてしまうと、
産卵しなくなる事があるので注意します。
メスは外から捕まえてきた場合、既に交尾を終わらせている事が多いので、
容器の中で交尾をしていなくても産卵をする事があります。
栄養をたっぷり摂っているメスの場合は100個もの卵を産む個体もいますが、
栄養が不十分なメスの場合は10個程度の事もあります。

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卵と、卵が変化していく様子

産み付けられた直後の卵は、直径2~3ミリの白い楕円形で
手でつまむと壊れてしまうほどデリケート。
しかし2日ほど経つと直径が5ミリほどになり、形も丸くなってくると、
落としても弾むほど丈夫になります。
この頃になると、外側からでもうっすらと幼虫の大あごが見えるようになります。
卵が孵化するまでの期間は、気温や土の温度によって異なります。
真夏の暑い時期は12日程度ですが、気温が低くなり18℃くらいになると、
約一ヶ月もかかる事があります。
卵は、卵室という土が固められた小さな部屋に1個ずつ産み付けられます。
この卵室、直径8ミリほどの部屋ですが、メスが産卵管から出した体液で
塗り固められた壁で卵の周りを包み込む形になっていて、壁面はツルツルしています。
卵室の役割は、土中のカビやダニなどから卵を守る事であり、
また一方で孵化した幼虫が一番最初に食べるえさでもあるのです。

卵のお世話をする

卵室に守られているカブトムシの卵ですが、その卵室から卵を取り出すところから
お世話が始まります。
卵を取り出すために産卵を終えたマットをひっくり返すと、卵室は壊れてしまいます。
しかし、マットの中では成虫の食べ残しでカビが生えていたりダニが潜んでいたりするので、
人間の手によって掘り出した方が良いのです。
成虫が寿命を全うしてから一週間ほど経ったら新聞紙の上で容器ごと
ひっくり返し、土を広げます。
そして、上からスプーンなどで少しずつ崩していきます。
卵は容器の底にある事が多いので、容器の底にあった土に関しては
特に気をつけて崩していきます。
見つけた卵は手で直接触ったりせずに周りのマットと一緒に
スプーンで優しくすくって移します。
幼虫になるまでは、カビが発生しやすい腐葉土よりも栄養分が少なく
カビが繁殖しづらい赤玉土や川砂、山砂の方が適しています。
日光消毒をした土をふたつきの容器に2センチほど入れ、少しずつ水を加えて湿らせます。
指でくぼみを作り、そこに卵を1個ずつそっと置いていきます。
土は被せずに、空気穴を開けた蓋やラップなどを被せ、土が乾かないようにします。

孵化

幼虫の大あごが透けて見えるようになってから2、3日程度経つと、
卵の表面が規則正しく動き始めます。
これは心臓が血液を送り出す脈動によるものです。
やがて、幼虫が自分のあごの牙を使って卵を食いやぶり、背中の方から孵化していきます。
卵から全身を出し終えた幼虫(一齢幼虫)は、ぐったりと動かなくなります。
30分ほど経つと、地中に潜り始めます。
孵化後1日は全く何も食べません。

まとめ

カブトムシの卵は、見た目以上にデリケートなので取り扱いには注意しましょう。
孵化後のお世話の仕方は、次回解説します。

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