カブトムシをせっかく捕まえたのなら飼ってみよう(幼虫編)


こんにちは!
前回の記事では、カブトムシを卵から孵化させるまでの流れと
人間がやるべき作業を解説しました。
今回は、孵化してから、つまり幼虫の飼育方法を解説します。
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孵化直後

8月後半~9月。
孵化した幼虫は、やがて土中に潜っていきます。
自然界の場合は最初から幼虫のえさである腐葉土の中で孵化するのですが、
こちらで解説した方法に従って卵を孵化させている場合は土が幼虫に適してはいないので
幼虫に適した土を入れたケースを別に用意して、スプーンなどで優しく取り出し、
そちらに移します。
移す際に指でくぼみを作ってその中に幼虫を置きます。

幼虫用ケースの準備

用意するもの:ケース、土、ふた
市販のケースで横幅35センチ程度で幼虫4~5匹、
30センチ程度で幼虫2~3匹くらいが目安となります。
ケースが小さいと土が乾きやすく病気になりがちなので大き目のケースが良いです。
大き目のケースにすれば、腐葉土を取り替える回数も減ります。
透明なケースにすれば、幼虫が成長していく様を観察しやすくなります。
ケースの中に入れる土は、昆虫ショップなどで入手できる昆虫マットや
腐葉土(無農薬・殺虫剤不使用のもの)を湿らせて
20センチ程度の深さままで硬く敷き詰めます。
水分の蒸発を防ぐためにふたは必要です。
あれば新聞紙を間に挟むと良いです。

ケースの管理方法

屋外に置く場合は、雨の当たらない日陰におきます。
土が凍るほど寒い場所では幼虫が死んでしまうので注意が必要です。
室内に置く場合は、暖房を使わない場所が良いです。

数日に一度、霧吹きで湿らせます。
幼虫は1センチ角くらいの四角いフンをしますので、フンが多くなって来たら
フンを取り除き、マットを加えます。
ダニが発生した場合は土ごと交換します。

幼虫は暗いところが好きなので、ケースを黒い布や紙で覆って暗くすると、
ケースの壁際まで幼虫が姿を現してくれるので、観察しやすくなります。

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夏~秋のお世話

こちらの記事でも解説しましたが、カブトムシの幼虫は成長段階に応じて1令幼虫、2令幼虫、3令(終令)幼虫と呼びます。
1令、2令幼虫は食べる量が少ないので9月中旬ごろまでは土=えさを変える必要は
ありませんが、2度目の脱皮を終えた3令幼虫になると物凄い勢いで食べ始めます。
その量は、1匹あたり一週間で1リットルもの腐葉土を食べると言われているほど。
サナギになるまでの期間から逆算して考えると、1匹あたり
サナギになるまで15リットルほど必要という事になりますので
土の状態(腐葉土は残っているか?フンがたくさんないか?など)は
これまで以上にチェックする必要があります。

冬~春のお世話

12~3月までは休眠します。
わずかにえさを食べたり、フンをしたりする程度にしか活動しませんので
土=えさの世話はありませんが、土がいつも湿った状態であるように気をつけましょう。
春になり、気温が上昇するとともにえさの消費量も増えます。
えさは相変わらず腐葉土ですが、そろそろ幼虫がサナギになる前段階への準備を始めます。
その準備のために幼虫はケースの底近くに移動する事が多いので、
その邪魔をしないようにしましょう。

こんな時は?

・幼虫の体に気門以外の斑点がある
通常は幼虫の両わき腹に等間隔で気門が見られますが、
これ以外の斑点が見つかった場合は、病気にかかっている状態です。
残念ですが、病気にかかってしまった幼虫は命を落としてしまう事が多いです。
他の幼虫に伝染しないように別のケースに移しましょう。

・土中にダニやミミズがいる気がする
見つけた場合はピンセットで取るか、日光消毒をしましょう。

・幼虫が土の表面に出て来た
幼虫が土に潜ろうとしない場合は、何らかの原因があります。
まず土をよく観察してみて、フンがたくさんないかを見ます。
表面にフンがあるようなら、土の中にえさがない可能性が高いです。
幼虫がえさを求めて他の場所へ移ろうと考えて地表に出てきたのです。
この場合は、すぐに土を取り替えてやればOKです。
また、同じケースの中にいる幼虫の数が多すぎても地表に出てきます。
幼虫同士の距離が近すぎると共食いする場合もありますので、その加減は注意が必要です。
心地よい住処にすれば、幼虫はやがて地中へ潜っていきます。

・昆虫マット、高いんですけど
幼虫のえさである腐葉土は自分で作ることが出来ます。
ここでは3つの方法をご紹介します。
①枯葉を集め、家庭の生ごみとサンドイッチ状にして野外のコンポストに積んでおく。
②園芸用の腐葉土を使う。
 葉の形が残っている物は2年ほど寝かせて腐らせてから使う。
③春、野外に土、おがくず、土…とサンドイッチ状に積み、水をかけて秋まで置く。

まとめ

カブトムシの幼虫飼育のポイントは、使用するケースの大きさとえさです。
どちらも事前にちゃんと準備すればOKなものですね。
次回は、サナギの場合のお世話の仕方を解説していきます。

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