こんにちは!
アシダカグモとの共存生活をしている我が家。
数年前にアシダカグモの卵が家の中で孵化してしまった話をご紹介しようと思います。
真夜中の出来事
あれはもう何年前の事だったか…
夜、もう寝る時間だったので私は自室で寝るべく2階に向かって階段を上っていました。
階段の中間地点に差し掛かった頃、階段の壁に大きなアシダカグモがいました。
前回の記事でご紹介したように、夏の我が家ではよくある事です。
その時も一瞬『おっ』と思ったものの、普通にアシダカグモとすれ違っていきました。
ただ一つ気になったのは、そのアシダカグモが奇妙なものを口もとに抱えていたのです。
それは、真っ白で円形で厚みがあって、確か10円玉くらいの直径だったと記憶しています。
その時は、
「なんか変なの持ってるな~、獲物を加工したのかな?」
程度にしか考えませんでした。
アシダカグモもその白い何かを抱えてどこかに向かっているようだったので、私もアシダカグモにちょっかいを出したりして邪魔をしようなどといった考えは浮かばず、普通にスルーしました。
そして私は就寝。
それから2時間ほど経った深夜0時過ぎ。
廊下から母の『ぎゃっ!』という短い悲鳴が聞こえました。
寝ていた私はその声で一瞬目が覚めましたが、眠かったのですぐにまた眠りに落ちてしまいました。
それから数分後、今度は廊下から掃除機の音が聞こえてきました。
掃除機の音で再び目が覚めた私。
真夜中に掃除機を掛けるような母ではないので一瞬おかしいな?とは思ったものの、眠かったので、やっぱり寝てしまいました。
翌朝、全ての謎が解ける
翌朝、目が覚めて寝ぼけ眼で1階へ下りようと階段を下っていると、階段の壁にちっちゃなクモが数匹いる事に気がつきました。
ちっちゃいクモがいるな~と思いつつキッチンに行くと、母が興奮ぎみに昨夜あったことを話し始めました。
昨夜、母が寝ようと2階の寝室に向かって階段を上っていたところ、壁が何やらウゴウゴと蠢いている事に気づいたそうです。
何事?と思ってよくよく目を凝らしてみると、なんと、壁一面にちっちゃいクモの赤ちゃんが
びっしりと張り付いていたのです!!
思わず『ぎゃっ!!』と叫んだ母。
(そして一瞬その声に目が覚めた私)
数匹程度の数なら窓から逃がしてやれるけど、この数は一体どうすれば…と、しばし途方に暮れた母。
可哀想と思いつつも、このままにしておくわけにもいかないので、仕方なく掃除機で全部吸い取ってしまったそうです。
その話を聞いて、私が今しがた見つけたちっちゃいクモは、昨夜母が掃除機で吸い取り切れなかった生き残りだったんだなと悟りました。
そしてふと、昨晩私が寝る直前にすれ違ったアシダカグモが抱えていた白い何かを思い出しました。
あの白い何かは、加工した獲物なんかじゃなくて、卵の塊だったのでは…?
ネット検索してみると、まさしく昨夜私が見たものと同じものをアシダカグモが抱えている画像が!
やはり昨夜私が見たものは卵の塊で、私とすれ違った直後に孵化したようです。
アシダカグモの産卵事情
正式にはこの卵の塊は卵嚢(らんのう)と呼ばれるもので、アシダカグモのメスは産卵すると卵を糸でぐるぐる巻きにし、孵化する直前まで食事もとらずに口元にくわえて常に持ち歩くようです。
産卵から孵化までは、平均して一ヶ月前後。
そして孵化の直前に壁面に貼り付け、子供達の孵化するさまを少し離れたところから見守るのだそうです。
アシダカグモって、攻撃的な見た目と猟奇的な補食スタイルは裏腹にとても愛情深いんですね。
ちなみに産卵は一年に2回あり、一度に産む卵の数は200~400個程度と言われています。
孵化が終わって中身が空っぽになった卵嚢は、ママアシダカが美味しく頂くそうです。
おわりに
アシダカ軍曹との共同生活もそれなりに長い我が家ですが、家の中で産卵&孵化されたのは今のところ、まだこの1回だけです。
アシダカグモの赤ちゃんは、体は5mmも満たない小さな状態ですが、形状は既に立派な軍曹そのものです。
でもちっちゃいから、可愛かったりします。
孵化の場に居合わせた母からしてみたら、ちょっとトラウマものかもしれませんが、あれはあれで面白い夏の思い出だったな~と、時々思い出したりします^^
どうですか?アシダカグモとの共同生活。
なかなか面白いでしょ?^^
最後までご覧いただきありがとうございました。
——————————追記—————————————
この話から5年以上経った今年、また我が家でアシダカグモの卵が孵化しました。笑
しょうもない話ですが、良かったら読んでってください^^
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