貴婦人でごめユニコーンbyびじゅチューン!~書類のミス等ごめユニコーン~

びじゅチューン!


こんにちは!

毎週火曜日19:50~(再放送 水曜日22:45~)は、
Eテレの「びじゅチューン!」を観ています。

アーティストの井上涼さんが、独自の視点からオリジナルの歌とアニメで
世界的に有名な美術作品を紹介していくという番組です。

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放送内容

今回の放送は、「貴婦人でごめユニコーン」。

「僕だって言いたくはないよ、だけど…ちょっと甘やかしすぎなんじゃないの?」
という上司らしき人からの言葉からストーリーは始まります。

ユニコーンが、その上司に向かってひざまずき、謝っています。
猿、うさぎ、鳥、犬など他の動物たちも、一緒に謝っています。
なんで謝っているのかというと、
貴婦人がミスをしたので、貴婦人の代わりに謝っているのです。

触覚、嗅覚、聴覚、味覚、視覚、フル活用して職務にあたる貴婦人ですが
「なにぶんこの御方は貴婦人でして、至らぬ点はごめユニコーン」と、
ユニコーンが上司に向かってダジャレを用いて陽気に謝ります。

動物たちが自分の代わりに謝っているその間、当の貴婦人はというと、
後ろの方でお盆を胸に抱えたまま斜め下に視線を落とした状態で
謝りもしないで黙ったまま。

それでもユニコーンをはじめ動物たちは懸命に釈明をします。
(だから上司に「甘やかしすぎなんじゃないの?」と咎められるんだと思う)

「彼女の歩みは、糸を一本一本縦横に織っていくタピスリーのように日進月歩。
その歩みは早くはないかも知れないけれど、いつしか必ず実を結ぶはずだから
今朝割ってしまった湯呑みについては本当にごめユニコーン」
と、ユニコーンは一生懸命に謝罪をします。

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「我が唯一の望みはね、ただみんなで静かに暮らす事。」
と、唐突に天蓋の下で貴婦人らしく空気が読めない発言をします。

ユニコーンはその言葉を受けて
「聞きました?泣かせるでしょ?!」と上司に同情と情状酌量を求めます。

毎度そんな風にミスをしても動物たちが謝ってくれているせいか、
次の日もその次の日も、貴婦人は湯呑みを割り続けます。

解説

今回、井上さんが取り上げた作品は、
15世紀頃に作られた「貴婦人と一角獣(ユニコーン)」。
6枚組になっていて、全てに貴婦人が動物たちに囲まれている様子が描かれています。

この絵を見た井上さんは、
貴婦人が、というよりは動物たちが貴婦人のお世話をしているというか、
貴婦人が動物たちに甘やかされているような…
世間知らずな貴婦人が行く先々で粗相をして、
ユニコーンたちが貴婦人の代わりに謝っているような、そんなイメージが浮かんだそうです。

実はこちらの作品、
紙に描かれた絵ではなく、タピスリーと言う織物。
6枚組のタピスリーには、それぞれ視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚が表されています。

そしてその6枚のタピスリーのうち、五感のうちのどの感覚も示していないものが1つ。
そのタピスリーには「我が唯一の望み」というタイトルがつけられています。
アニメーションの中でもこのフレーズは出てきましたね。
我が唯一の望みはね、ただみんなで静かに暮らす事♪って…
井上さんが作るアニメーションは、好き勝手に作っているように見えて(失礼)、
実はその作品が作られた背景や作品の特徴などをちゃんと盛り込んで作っているのです。

こちらのタピスリー、貴婦人が他のタピスリーの中で身に付けていたアクセサリーを
手に持った状態が描かれていますが、
このタピスリーは他の5枚の作品の始めの1枚として作られたのか、
それとも終わりの一枚として描かれたものなのかが未だ不明なのです。
誰が織ったのか、どこで織られたものなのかも、不明。
ただ美しく繊細で芸術的なのではなく、謎が多いからこそ、
長い間人々の心を魅了しているのかも知れませんね。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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