【びじゅチューン!】樹花鳥獣図屏風事件の真相は樹花鳥獣図屏風がたどってきた歴史とつながっている?

樹花鳥獣図屏風事件の真相は樹花鳥獣図屏風がたどってきた歴史とつながっている? びじゅチューン!

樹花鳥獣図屏風事件の真相は樹花鳥獣図屏風がたどってきた歴史とつながっている?

白くて大きな象、鳳凰、鶏、アヒル、虎、ウサギ、馬、猿・・・・・・

色んな動物が描かれて華やかな絵画「樹花鳥獣図屏風(じゅかちょうじゅうずびょうぶ)」。

伊藤若冲が江戸時代に描いたものです。

「びじゅチューン!」では、この樹花鳥獣図屏風をモデルにした「樹花鳥獣図屏風事件」というアニメが公開されました。

アニメを観ていると、冒頭でいきなり鳳凰が殺されてしまったり、犯人探しに象が乗り出したりといったストーリーになっています。

今回は、そんなアニメ「樹花鳥獣図屏風事件」と、モデルになった作品「樹花鳥獣図屏風」との関連性を私なりに紐解いていきたいと思います。

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樹花鳥獣図屏風事件は、なぜ事件風ストーリー仕立てなのか?

 

Eテレで、しかもアニメ番組でありながら、殺人事件(正確には殺鳥事件)を解決していくストーリー仕立てになっている、本作品。

なんだかEテレらしからぬ、ちょっと物騒な感じですよね…

 

作者の井上涼さんが言うには、樹花鳥獣図屏風を見たときに、描かれている動物たちが全員、何を考えているのか分からない表情をしていることから“事件のにおい”を感じ、ミステリータッチの事件解決物語にしたのだそう。

 

確かに樹花鳥獣図屏風は全体を見ると色とりどりの動物や植物が描かれて華やかな印象ですが、その描かれた動物ひとつひとつをじっくり見てみると、無表情というか、ちょっと不気味とも言えるような…なんとも不思議な表情をしています。

 

 

「8万6千個のピースがはまってく」という歌詞について

 

このアニメでは、歌詞カードがパズルのように切り替わったり、「8万6千個のピースがはまってく」「1ピースであるには鳳凰は派手過ぎた」などといった、パズルを意識させられるような描写がいくつも見られます。

 

モデルとなった作品「樹花鳥獣図屏風」は、「升目描き」と呼ばれるユニークな技法が使われています。

ネット上で見られる樹花鳥獣図屏風をよーーーく見てみると、確かに細かい升目があるのが確認できます。

 

この技法、まず最初に紙全体に薄墨で約1センチ四方の升目を描いてから、その升目ひとつひとつに模様を塗る…を延々繰り返していくのだそう。

考えただけで気が遠くなるような細かい作業ですね…

 

ちなみにこの作品の升目の数は8万6千とも10万以上とも言われています。

歌詞の「8万6千個のピースがはまってく」の由来は、ここから来ているみたいですね。

 

 

20年後に突然自白をする七面鳥の謎

 

アニメのストーリーでは、鳳凰を殺したのは自分だという告白を七面鳥が唐突にします。

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「20年」という数字はどこから出てきたのかねぇ…と、気になるわけです。笑

 

調べてみました。

樹花鳥獣図屏風は右隻と左隻から成り立っていて、右隻は白い象を中心として虎や猿など獣系が主に描かれたもの。

左隻は鳳凰を中心としてアヒルや雉など鳥系が主に描かれたもの。

最初はこの右隻しか見つかっておらず、これ単体が樹花鳥獣図屏風という認識だったみたいなんですが、1993年に左隻が発見され、実は二つで一つだった!という事実が判明したみたいなんです。

 

そして、びじゅチューン!が樹花鳥獣図屏風事件を初めて放送したのが、2014年2月。

あら、ちょうど「20年」ですな??笑

 

樹花鳥獣図屏風がたどってきた歴史と、樹花鳥獣図屏風事件のストーリー、ちょっとリンクしているように感じるのは私だけですかね。

 

江戸時代に作られた右隻(象の方)と左隻(鳳凰の方)から成る樹花鳥獣図屏風。

歳月の経過とともにいつの間にか左隻が消えてしまい、再び現れる。

アニメでは、殺されてしまった鳳凰の犯人を象が探す。

象自身は解決できなかったけれど、ある日突然犯人が自供、そして鳳凰は実は不死身なので最後に再び元気な姿で現れる。

 

本当のところはわからないけれど…浅いようで深いのがびじゅチューン!なので、もしかしたら本当に作品がたどってきた歴史と微妙にリンクさせていたのかも??

 

ちなみに「20年後」という歌詞のあたりで本が開かれるシーンがありますが、そのページには「時間は何の進展も見られないまま、時間だけが過ぎてしまっていた。もうみんなの記憶から鳳凰の事は消えかかっている。そんな折わたしはある人物から連絡を受け取った。パオーン。何とも懐かしい人物、七面鳥は詳しい説明もせず、私を獣尽くしの広場まで呼びだした。彼は事件の後、この地を去ったのだ。私たちはそれ以来会っていない。特に仲がいい訳でもなかったので、疑問に思わなかった。パオーン。」と書かれてあります。パオーン笑

 

 

さいごに

 

アニメの中では、鳳凰のお墓が金ピカだったり、急に羽振りの良くなった麒麟の描写がアメリカの有名ラッパー風だったり、(野次)馬たちの中にはパソコンを見ているものがいたり、イノシシもパソコンをカタカタいじっていたり、水晶を見るヒョウがいたり…と、どこかユーモラスな部分もあります。

ミステリー風になっているから怖がるお子さんを考慮しているのでしょうか。

 

野次馬がパソコンを見ているのは、「ネットに何か情報ないかな?」「誰が犯人??」みたいなまさに「興味津々なご近所の野次馬たち」の雰囲気を感じますが、探偵風の象の後ろでイノシシがカタカタと両手打ちでパソコンに何かを入力しているのはなんなのかなー?犯人が誰なのかを真剣に推理してネット上に独自の見解を投稿しているようなところですかね。

 

よく見ていると、メモを他の動物に渡している動物もちらほらいたりします。

どういったやり取りをしているんでしょうかねぇ…細かい謎がちりばめられていて、余計に惹きこまれてしまいそうなアニメですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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