こんにちは!
毎週火曜日19:50~(再放送 水曜日22:45~)は、
Eテレの「びじゅチューン!」を観ています。
アーティストの井上涼さんが、独自の視点からオリジナルの歌とアニメで
世界的に有名な美術作品を紹介していくという番組です。
放送内容
今日の放送は、「ひまわりがお掃除しちゃうわよ」
悲しみに暮れている女性の部屋へ不法侵入颯爽と現れる、向日葵。
悲しい事があっても、掃除はしなくちゃいけないと、
家主である女性の代わりに掃除を買って出る、向日葵。
向日葵が高速回転して、部屋中お掃除してくれます。
ついでに家主の女性の心に付いた汚れまでも、ゴシゴシ綺麗にしてくれます。
そして、部屋も心も綺麗になった家主の女性に向かって、ガッツポーズ。
そんな綺麗好きで陽気な向日葵にも、太陽にも内緒の暗い過去があるようです。
その過去を思い出すと、普通の人間のように暗い気持ちになってしまう事もあるようですが…
(ちなみのこのシーンでテレビに映っているアニメは「レーサーはゴーギャン」)
新たな埃を発見した途端に、向日葵に内蔵された赤外線センサーが反応。
もはや宿命として向日葵に備えられた掃除のための様々な能力が、
暗い過去に落ち込む向日葵を無理やり現実に引き戻し、向日葵は掃除に精を出します。
そして埃を全て除去した向日葵は、再びガッツポーズ。
解説
今回取り上げた作品は、フィンセント・バン・ゴッホの「向日葵(ひまわり)」。
著作権の関係で画像は載せられませんが、
向日葵の花びら一つ一つを描く絵の具がとても立体的で、情熱が溢れています。
その立体的な向日葵が、井上涼氏には向日葵を通り越して、タワシに見えたそう。
その視点が今回のアニメに活かされているというわけですね。
斬新な発想ではありますが、
私は落ち込むことも多く掃除も苦手なので、
掃除を通して家主の心も元気づけてくれるこの向日葵が
我が家にも来てくれないかな~と思ってしまいます^^;
絵画「向日葵」は、
ゴッホが南フランスのアルルという場所に滞在していた頃に描かれました。
ゴッホにとっての向日葵とは、南フランスのような陽光、
暖かさ、そしてユートピアの象徴だったと言われています。
ゴーギャンとの共同生活のためにオランダからアルルへ移住したゴッホ。
しかしゴッホとゴーギャンでは、
絵を描くという事についての価値観が根本的に違ったために、
共同生活は長くは続かなかったそうです。
ユートピアの地、アルルでゴッホは精神が崩壊し、
自身の耳を切り落として療養生活を送るようになります。
井上涼氏による今回のアニメでは、
掃除屋さんとしての向日葵にも、「太陽にも内緒の過去がある」と歌われています。
アニメの中ではそれ以上触れられていませんが、
絵画作品としての「ゴッホの向日葵」にまつわるちょっと悲しい出来事を
暗に示しているのかもしれませんね。
そんな暗い過去があるからこそ、
掃除屋さんの向日葵は、暗くなっている人を見ると放っておけないのかもしれません。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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