審判はフリーダbyびじゅチューン!~VIVA LA VIDA~人生は素晴らしい~

びじゅチューン!


こんにちは!
毎週火曜日19:50~(再放送 水曜日22:45~)は、
Eテレの「びじゅチューン!」を観ています。
アーティストの井上涼さんが、独自の視点からオリジナルの歌とアニメで
世界的に有名な美術作品を紹介していくという番組です。
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放送内容(アニメのストーリー)

今回の放送は、「審判はフリーダ」。

フリーダ氏がテニスの試合の審判をしています。
試合は接戦で、激しいラリーが繰り広げられる中、ボールが際どい位置に落下。
皆が注目する中、フリーダ氏の判定は「アウト」。
ゲジゲジ眉毛にグリグリお目目の「ルールの番人」フリーダは
いつも冷静に試合を見つめています。

でも不安になると、ゲジゲジ眉毛の上にいる夫のディエゴに相談します。
たとえ試合中であっても、相談します。
ちなみに「viva la vida」の意味は「美しい生命」。

またフリーダ氏は、野球の審判もやっちゃいます。
ランナー1塁2塁、ここで良い当たりが来れば試合が大きく動く、
そんな時にタイミング良くヒットが!

全力ダッシュでホームへ戻ってきたランナー、
しかしタッチのタイミングが際どい。

またしても皆が注目する中で、フリーダ氏の判定は「アウト」。

フリーダ氏の全身から伸びる神経のような触手が
ありとあらゆるデータをフリーダ氏のもとへ運んできて、
フリーダ氏に真実の輪郭を見せてくれます。

井上涼氏による解説

今回、井上さんが取り上げた作品は、フリーダ・カーロの「私の心のディエゴ」。

描かれているのはフリーダですが、
まず目が行くのは、フリーダの眉の上にいる男性。
この男性は、フリーダの夫・ディエゴ。

夫を額に描いた上でのこの冷徹な表情、
そして全身に張り巡らされた神経のような糸。

緊張感漂うこの絵に、井上さんは何かの試合の審判を思い浮かべたようです。

フリーダはメキシコの画家ですが、
この自画像でフリーダが着ているのは、メキシコの花嫁衣裳。

ディエゴはプレイボーイで、フリーダという存在がありながらも
たくさんのガールフレンドがいたそうです。

花嫁衣装を着た自分の額に夫を描く事で
“あなたは私のモノよ”と宣言しているように
井上さんは感じたそうです。

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フリーダ・カーロについて

生涯にわたり、様々な事故や病に悩まされていました。

6歳の時に急性肺白髄炎にかかった影響で右足の成長が止まります。
18歳の時には乗っていたバスが事故を起こし、瀕死の重傷を負います。
事故の際に骨盤や子宮にも損傷を受けていた影響で、3度流産します。
33歳の時、右手が急性真菌性皮膚疾患にかかり、作品制作が続けられなくなります。
晩年には健康状態がさらに悪化し、入退院を繰り返すようになります。
43歳の時には右足の指先が壊死し、切断手術。
その後も右足の痛みは続き、次第に鎮痛剤も効かなくなったため、
膝までを切断する事になり、フリーダは義足を使用して歩くようになります。
そして翌年、フリーダは肺炎により死去します。

フリーダが描いた絵の大半は自画像でしたが、
そこに描いた当時の孤独、痛み、苦しみなどが色濃く反映されています。

また、夫のディエゴとは結婚、離婚、復縁を繰り返しています。
夫のディエゴは浮気常習犯でしたが、フリーダ自身もまた
複数回の浮気をしていたとされています。

波乱万丈の生涯を送ったフリーダでしたが、
彼女の情熱的な生き方は、母国のメキシコやラテンアメリカで
多くの人たちから支持されています。

アニメと作品とを見比べる

番組冒頭に5秒~10秒くらい、実況席の場面があり
実況アナウンサーのとなりにいる、微笑んでいるだけの白人風の男は
「見返りすぎてほぼドリル」に出てくるジョセフですね…笑
なんでこんなところにジョセフ…

今回のアニメの中で歌詞カードを持つキャラクターは
チンパンジーのような猿ですが
フリーダが描いた自画像の中にはチンパンジーなのかゴリラの子供なのかわかりませんが
黒い毛に覆われた小柄な猿も一緒に描かれているものが複数枚あるので
そこから選ばれたようですね。

アニメの最後は「VIVA LAVIDA 審判はフリーダ」で締められますが
フリーダが人生の最後に描いた作品「スイカ」に
スイカの断面に「VIVA LAVIDA」と書かれています。
(ちなみにフリーダが亡くなった3年後にディエゴも亡くなりましたが
そのディエゴが最後に描いたのもスイカです)

この「VIVA LAVIDA」は和訳すると「人生万歳」とか「素晴らしき人生」という意味。
(歌詞カードも今回はカットされたスイカですね!)

はたから見たら波乱万丈、辛い思いもさぞかしたくさんしただろうと感じてしまうような
フリーダの人生ですが、人生が終わろうとしているときに
フリーダは「VIVA LAVIDA」と、自身の人生を振り返って断言したのですね。
きっとどの瞬間でも目の前の問題から逃げずに真っ向から向き合ってきた
フリーダだからこそ、そう言えたのでしょう。

私も人生が終わる瞬間に自分が歩んできた道を振り返って
VIVA LAVIDAと言えるように生きたいものです。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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