【魚系】人体に危害を及ぼす海の危険生物と応急処置法を解説


こんにちは!
前回、前々回と海の危険生物をご紹介してきましたが、
今回は本州近海で遭遇する可能性の高い海の危険生物を、
特に魚類で遊泳する生物に絞って解説していきます。
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ウツボ

分布:本州中部以南の浅い岩礁地帯
体長1メートルほどで、胸ヒレと腹ヒレがなく、黄色と茶色の独特のまだら模様です。
鋭い歯と大きな口を持つ大型の肉食魚です…見るからに獰猛そうな顔をした魚ですね^^;
日中は岩場の陰などに身を潜めて餌が現れるのを待ちますが、
夜になると海底近くを泳ぎ回ります。
凶悪な見た目ではありますが、意外と臆病で自分よりも大きい敵には
すぐには噛みつかず、大きく口を開けて鋭い歯を見せて威嚇します。
もし遭遇した場合は、こちらからは特にアクションを起こさず、スルーしましょう。
毒は持っていませんが、歯が鋭く顎の力も強力なため、噛まれた場合は激痛を感じます。
人間の指程度でしたら簡単に食いちぎられますので、ご注意を。

もし被害に遭ったら…

とにかく止血を行い、ただちに病院へ。

ミノカサゴ

分布:北海道南部以南の沿岸部
夜行性のため、昼間は珊瑚や岩場の陰に潜んでいます。
美しく長いヒレを持ち優雅に泳ぐ姿から、「海の貴婦人」の別名があります。
しかし、この非常に発達した胸ヒレと背ビレに、多くの細長い毒針があります。
刺されると、激痛と腫れが起こり、人によってはめまいや吐き気を起こす場合もあります。
指を刺されただけで肩まで腫れることもあります。
なかなか気が強い魚でもあり、派手な見た目に魅了されてカメラ撮影のために
しつこく追い回したりすると、逆ギレしてトゲを立てて向かってくる事もあるので、
ミノカサゴには刺激を与えすぎないよう、ゆめゆめご注意を。

もし被害に遭ったら…

ミノカサゴの毒は強烈ですが、幸いにも人が死に至るような事はほとんどありません。
もし刺された場合は、患部を真水で洗い、毒を絞り出して
火傷しない程度のお湯に一時間程度浸け、ただちに病院へ。

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アイゴ

分布:本州中部以南
30センチほどで、木の葉のような体で緑褐色に褐色の横縞や白い斑点があります。
海藻の多い岩礁やサンゴ礁に生息していますが、
淡水と海水が混在する汽水域にもよくいます。
背ビレ、胸ビレ、腹ビレ、尻ビレに多くの毒を持つトゲがあり、
触れると激痛を感じて発熱、腫れ、麻痺、嘔吐などの症状が起こります。

もし被害に遭ったら…

火傷しない程度のお湯に一時間程度浸け、ただちに病院へ。

オニオコゼ

分布:本州中部以南
体長20センチ程度で、茶褐色や暗褐色をしていて、地味。
あまり泳ぎ回らず海底に潜み、砂や石に擬態していますが、
海水浴が行われるようなごく浅い場所にもいる事があります。
背ビレに毒腺があり、刺されると激しく痛み腫れます。

もし被害に遭ったら…

毒を絞り出し、火傷しない程度のお湯に一時間程度浸け、ただちに病院へ。

ハオコゼ

分布:本州中部以南の沿岸
体長は10センチ程度で、岩場や藻場に広く生息しています。
小さくてかわいらしい見た目なので、ペットとして飼われる方もいます。
背ビレのトサカのような部分に毒があり、刺されると激痛が続きます。

もし被害に遭ったら…

傷口を真水で洗い、毒を絞り出し、火傷しない程度のお湯に
一時間程度浸け、ただちに病院へ。

ゴンズイ

分布:本州中部以南の沿岸
体長20センチ程度で、ナマズの仲間です。
主に浅瀬の岩礁や防波堤付近で群れています。
背ビレ、胸ビレに合計3本の鋭い毒を持ったトゲがあります。
刺されると激痛を感じ、赤く腫れ、浮腫が広範囲に及ぶこともあります。

もし被害に遭ったら…

刺さったトゲを取り除き、傷口から毒を吸い出します。
あればアルコールなどで消毒し、火傷しない程度のお湯に
一時間程度浸けてただちに病院へ。

まとめ

ゴンズイやオニオコゼやアイゴなどは、食用として捕獲されることもある魚類です。
中には美味なものもあるそうですが、毒針にはくれぐれもご注意ください。

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